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 テキスト ボックス: アイコンをクリックすると別ウィンドウで『記録映画「昭和の家事」予告編』のページが開きます。

 

 

テキスト ボックス: 記録映画「昭和の家事」について(館長 小泉和子)
この映画は、昭和の戦前まではどこの家でも普通に行っていた家事を記録したものです。

 

◆	昔の家事を分かる形で記録したかった
第二次世界大戦後、日本人の生活様式は大きく変わりました。それにともなって家事も大きく変わりました。この結果、昔の家事が出来る人はおろか、見知っている人も少なくなってしまいました。このままでは昔の家事について誰も分からなくなってしまうでしょう。昔の家事を知っている人がまだ残っているうちに何とか分かるようにしておく必要があるのではないかと思いました。

それには映画で記録するのが良いのではないかと考えて、友人で記録映画監督の時枝俊江さんに相談したところ、スタッフに呼びかけてくださって、平成2年から撮影を始めることになったのです。

 

◆	母を主役に撮影を開始
主役を務めているのは私の母、小泉スズです。当時80歳から82歳でした。主婦としては少々歳をとりすぎでしたが、当時すでに昔の家事、とくに縫物や張り物ができる人をみつけるのが難しかったので、やむなく母で間に合わせたわけです。その母にしても、すでに主婦を引退してから長く、その上、72歳のときに膀胱癌の大手術をしてストマをつけていたため、現役時代の母とは大違いでした。

それでもとにかく平成2年から4年までの3年間に13の家事を撮影したのですが、平成4年に母が転んで骨折し、そのあとは寝たきりになってしまったため、中止せざるを得なくなってしまいました。このため結果的に当初予定を立てていた家事の内、半分ほどしか撮影できませんでした。

撮影方法は、同時並行方式とでも言ったらいいか、いくつもの家事を同時に並行して行ってもらい、それを撮影しました。たとえば、煮物をしながら縫物をしてもらうというように、いつも2つ、あるいは3つの家事を並行してやってもらいました。今思うと、年をとった母を働かせすぎたようで気の毒な気がします。それでも母は嫌な顔もせずにやってくれました。

 

◆	別の視点で昔の家事を見直す必要がある
母はこの時代の多くの女性がそうだったように、今で言えば、専業主婦として、もっぱら家族のために家事に明け暮れてくらしておりました。ただ母の時代の家事は今とは比較にならないほど質量ともレベルの高いものでした。その一端はこの映画からもわかると思います。それだけに大変だったわけです。

私たちはそうした家事から解放されたいと願い、その願いはかなり果たされました。
しかしそれでは現在の私たちの暮らし方のすべてが良いかといえばそうではないと思います。考えてみると私たちは楽さ、便利さと引き替えに多くのものを失ってしまったのではないでしょうか。

といって昔の家事に戻ろうというのではありません。そうではなくまったく別の視点で昔の家事を見直してみる必要があるのではないかと思います。そこには今の私たちには考え及ばないような豊かで奥深い世界が広がっているように思うのです。
この映画は失われた家事を記録することが目的でしたが、こういったこともお考えいただきながらご覧いただければ幸いです。

テキスト ボックス: 作品一覧
13テーマについて1990年から92年までの約3年をかけて撮影しました。
これに「イントロ」と「それからのスズさん」という短いエンディングを最後に加えて映画にしました。

「着物を解(ほど)く 」15分 1990年8月1日撮影
「洗い張りをする」21分 1990年8月12日撮影
「夏掛け布団」22分 1990年9月26〜28日撮影
「洗濯をする」28分 1992年5月20日撮影
「浴衣を縫う」27分 1992年5月20日、9月23日撮影
「お盆を迎える」8分 1991年8月13日撮影
「お手玉つくり」8分 1991年11月1日撮影
「おはぎ」35分 1990年6月26日撮影
「半纏(はんてん)をつくる」56分 1991年1月13〜15日、8月13〜14日撮影
「強飯(こわめし)をつくる」19分 1991年1月13日撮影
「漬け物をつくる」12分 1992年1月26日撮影
「掻巻(かいまき)をつくる」48分 1991年9月17〜18日、11月1日撮影
「お正月の支度」49分 1991年12月28〜29日撮影
「それからのスズさん」 寝たきりになってからのスズさんの日常を撮影

テキスト ボックス: ◆「昭和の家事」紹介文 
「効率と便利さと無関係なおばあちゃんの話」 製作協力・時枝俊江さん
(『遊宇宙』1990年10月第2号)

テキスト ボックス: 制作
撮影
1990年〜1992年
編集
2009年6月〜9月
企画制作
昭和のくらし博物館 小泉和子(館長)
制作協力
今泉文子/岩田まき子/時枝俊江/U.N.Limited
ナレーション
加賀美幸子

 

 

テキスト ボックス: DVDのご案内
   
◆	1.個人視聴用
「DVD4巻セット」 16,500円(税込)★価格は店頭価格です。
 全13タイトルとイントロ、エンディング「それからのスズさん」収録(DVD4枚組)

「DVDコンパクト版」 値下げしました! 3,300円(税込)
 下記タイトルを収録(DVD1枚)  
 着物を解く/洗濯をする/浴衣を縫う/お盆を迎える/
 お手玉つくり/半纏をつくる漬物を漬ける/お正月の支度


◆	2.団体視聴用(上映権付)
◆	 上映条件があります。
 以下の 3 条件をすべて守った上で上映が可能です。
(上映条件)
@無料であること
A30人程度までの特定少人数であること
Bサークル、グループ、団体、学校、図書館等で所蔵し、団体内外不特定多数へ貸し出さないこと
※ご購入・所蔵に際し、法人・個人は問いません。

「DVD4巻セット」 55,000円(税込)
 全13タイトルとイントロ、エンディング「それからのスズさん」収録(DVD4枚組)

「DVDコンパクト版」 11,000円(税込)
 下記タイトルを収録(DVD1枚)  
 着物を解く/洗濯をする/浴衣を縫う/お盆を迎える/ お手玉つくり/半纏をつくる漬物を漬ける/お正月の支度

◆	解説ブックレット 売切れました
「解説ブックレット」 550円(税込)
 全13タイトルについての解説冊子です。ブックレットのみのご購入も承ります。

テキスト ボックス: DVDのご購入方法
STORES「昭和のくらし博物館 オンラインショップ」(外部サイト)で販売しております。
下記URL、または、QRコードより「昭和のくらし博物館 オンラインショップ」でお求めください。

STORES昭和のくらし博物館 オンラインショップ」

https://showa-museum.stores.jp/

 

テキスト ボックス: 自主上映をされる方へ
DVD、ならびに、DVカムの貸出しを行っております。
ご希望される方は、昭和のくらし博物館までお問合せください。

 ★自主上映の手引き

 

 

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2022.06.16更新